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仮想通貨の概要 ――仮想通貨に関する法的問題シリーズ02

■仮想通貨の種類

仮想通貨の代表例は「ビットコイン」ですが,その他にも「イーサリアム」,「リップル」,「イオス」,「ネム」など,様々な仮想通貨が存在します。

 

仮想通貨の種類は1500を超えており,中にはほとんど誰も聞いたことのないような仮想通貨も存在します。

 

そのため,「聞いたことがない」からと言って,その仮想通貨は「存在しない」ですとか,「詐欺だ」とは直ちに言えない状況です。


もっとも,仮想通貨の代表的存在はやはり「ビットコイン」です。

ビットコイン以外の仮想通貨は「アルトコイン」(alt coin。"Alternative coin"の略称)と呼ばれています。

 

 

■仮想通貨の特徴

円やドルのような通常の通貨(法定通貨)の場合,中央銀行という管理主体が存在し,この主体が流通や供給量を管理しています。

 

他方,仮想通貨*1では,通常,管理主体が存在しません。

 

そのため,仮想通貨では,一般に,暗号技術やブロックチェーンなどのプログラム(コンセンサス・アルゴリズム)などが採用されており,これらの技術やプログラムによって取引の信頼性や安全性を確保する仕組みとなっています*2

 

ところで,上述したように,仮想通貨は,インターネットを通じて流通します。


当然ながら,仮想通貨は,電子化された決済手段の一種です。ただ,この決済手段の電子化というアイディア自体は従来から存在しており,目新しいものではありません 。

 

また,ネット上での取引では,クレジットカードによる決済が既に広く行われています。Amazonを思い出してください。

 

言い換えれば,仮想通貨の特徴は,電子化やネットワーク流通性にあるわけではありません。

 

更に,少なくともビットコインに用いられている技術は,いわゆる「枯れた技術」*3であり,技術それ自体が目新しい訳ではありません。

仮想通貨に通常使用されている暗号技術も一般的なものです。

 

 

むしろ,仮想通貨の嚆矢であるビットコインが登場した際に世間の耳目を集めた理由は,その基盤となっているブロックチェーンというアイディアにあります 。

 

これは,分散型台帳技術(Distributed Ledger Technology。DLT)の一種で,誰が,何を,いくら持っているかという取引情報を,ネットワークの参加者全員で共有し,相互に分散して,保管・維持するという仕組みのことです。


ビットコインをはじめとする仮想通貨に対する評価は論者によって大きく異りますが ,この分散型台帳技術については「次世代のコア技術」 *4などと一般に高く評価されています。

 

実際に各国の中央銀行や金融機関はブロックチェーンの研究を行っています。

また,国際貿易の分野では,船荷証券ブロックチェーンで管理しようとする研究も為されています。更に,スマートコントラクトと呼ばれる自律的契約の基盤としてもブロックチェーンは注目されています

 

このような状況ですから,ビットコインを理解するためには,このブロックチェーンを理解することが必要不可欠であると言って過言ではありません。

  

 

 

■公式サイト

※大変申し訳ないのですが,無料法律相談は行っておりません

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コインチェック被害対策弁護団 
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*1:オープン型を前提としています。

*2:代表的なコンセンサス・アルゴリズムに関する簡潔な説明として中島真志『アフター・ビットコイン 仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者』(新潮社,2017年)133-138頁。

*3:以前から存在する技術で,不具合が出尽くし,かつ,対処されているため,安定して使える技術。

*4:前掲・中島117頁。