法律事務所ミライト・パートナーズのブログ

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不安を抱えたまま、勢いだけで離婚しようとしていませんか? ――弁護士からの小さなアドバイス

■今回のテーマ

不束者ではありますが,離婚を考えておられる方へ,アドバイスをさせていただきたいと思います。

 

 

■離婚は簡単? or 大変?

夫婦双方が同意しているのであれば,離婚はとても簡単です。

他方,どちらかが離婚に反対している場合は,離婚調停,離婚審判,離婚訴訟などの手続を経る必要があり,離婚は大変です。

 

離婚に関する仕事をしている弁護士がこのようなことを申し上げるのは変かもしれませんが――なぜなら,仕事が減りますので(笑)――本当に,今,離婚をして大丈夫ですか?

 

ある芸能人の方は,「結婚に使うエネルギーを1としたら,離婚に使うエネルギーは10だ。」とおっしゃっていました。

 

あなたが,今,この「10のエネルギー」を,離婚という手続のために使うことが,はたして適切なのか,まずは,それを考えてみましょう。

 

 

■離婚を考える際に役に立つ本

離婚を考えていらっしゃる方に,私は,よく,次の本のご一読を薦めていました。

 

残念ながら,絶版になってしまっているようですが,もし,お近くの本屋さんや図書館にこの本があれば,お読みになってください。きっと役に立つはずです。

 

納得して別れる離婚の方法

納得して別れる離婚の方法

 

 

この本で,著者が指摘されている「離婚をするかしないか決断するための2つの目安」があります。有益なご指摘ですので,ご紹介させていただきます。

 

「そのひとつは,『相手に嫌悪感・恐怖心を抱いているかどうか』です。」

「もうひとつは,『老後相手と2人きりの生活を想像したとき,幸せなイメージを描けない場合』です。」*1

 

この2つの観点から見た場合,あなたの今の夫婦関係はどのような状況でしょうか?

 

まず,嫌悪感・恐怖心を抱いてしまっている場合は,結婚生活を続けることはかなり困難だと思います。恐怖心の場合は尚更です。

 

次に,「幸せなイメージ」については,色々と意見があると思います。

「艱難汝を玉にす」という古い言葉もありますし,色々な苦労やトラブルを乗り越えて初めて見える幸せもあると思います。
この点については,ご両親やご友人,先輩・後輩など,色々な方のご意見を参考になさるべきできないかと存じます。

 

 

■親権や子育て,お金の不安について

 上記の2つの視点を踏まえて,「離婚したい!」と思ったしても,「離婚できる」かどうかは,また別の話です。

 

特に,女性の場合は,親権や子育て,お金に対する不安があると思います。

 

これらの点に関する詳細なお話は,身近な弁護士にご相談いただければと思います。

と申しますのは,夫婦間の事情は,ご家庭によって本当に人それぞれだからです。一般論を申し上げにくいのです。

もし,お知合いに弁護士がいない場合は,市役所や区役所の無料法律相談や,法テラスという公的組織の無料法律相談をご利用されても良いかと思います。

 

相談をご希望の方へ  法テラス|法律を知る  相談窓口を知る  道しるべ

http://www.houterasu.or.jp/madoguchi_info/index.html

 

自治体 無料法律相談 - Google 検索

https://goo.gl/0E8MDn

 

 

 

上記の不安のうち,お金に関する不安については,比較的客観的に問題を解決できることが多いです。

特に,養育費について,夫婦それぞれの収入や,お子さんのご年齢などを元にして,「●●という場合には,●●円の養育費を支払うべきである。」という一般的な基準が裁判所によって定められています。

裁判所|養育費算定表

http://www.courts.go.jp/tokyo-f/saiban/tetuzuki/youikuhi_santei_hyou/ 

もちろん,これはあくまで一般的な基準にすぎませんが,おおよその目安にはなり得ます。

 

 

他方,親権に関する不安(自分が親権者者になれるかどうか)については,夫婦それぞれの事情を詳細に見極める必要があります。

確かに,裁判所は,一般的に,(1)母親を重視する,(2)現状を重視するという傾向にあります。

しかし,実際には,裁判所は,調査官の詳細な調査と意見を元にして,それぞれの事案ごとに判断を下しています。例えば,お母様のお子様に対する養育状況が適切でない場合は,父親を親権者にすることも珍しくありません。

ですから,父親・母親がどのような生活を送り,「どちらが子供の養育にとって適切な人物なのか」等の事実内容こそか重要になります。

離婚をした上で,ご自身が親権者になりたいのであれば,「自分こそが親権者として適切と言えるか,証拠はあるか」という観点での検討が必要です。

 

 

最後に,離婚をすると子育てがうまく行かないのではないかという不安を抱かれている場合について。

これは法律論というよりは,むしろ,人生論です。

ご参考までに,上掲の書籍のご指摘を紹介させていただきます。

 

「離婚をして,親権がなくなったとしても,一緒に暮らせなくなったとしても,親子の絆は一生のものです。くわしくは後述しますが,面接交渉権(略)というものもありますし,離婚したからといって,これからまったく会えなくなってしまうわけではありません。子どもに愛情を注ぐことも,教育することもできるのです。」

「子どもの前で両親が喧嘩ばかりしている姿を見せるくらいなら,むしろ早く離婚して安定した生活を送れるようにしてあげたほうがよいともいえます。状況によっては,子どもを愛するがゆえに離婚を決断すべきなのだという考え方もあるのです。」*2

 

 

 ■最後に

 離婚は,あなたの人生にとって大きな決断です。

どうか,よくお考えになってください。

 

  

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*1:以上につき,金森合同法務事務所『納得して別れる離婚の方法』(かんき出版,2007年)24頁。

*2:以上につき,上掲・金森合同法務事務31頁。